霞ケ浦周辺のハス田における羅網事故の発生場所

本プロジェクトが霞ケ浦周辺の圃場で撮影した羅網現場写真、およびインターネット上で公開されている野鳥の羅網写真・動画等を広く収集し、事故状況が明瞭に記録された102点のサンプルについて、羅網事故の発生場所を、個別・詳細に分析しました。

羅網事故の約80%は、天井網の上もしくは下で発生

霞ケ浦周辺のハス田における羅網事故の発生場所について、本プロジェクトの調査結果を以下に示します。

羅網事故の発生場所

羅網事故の85%が、天井網の上もしくは下で発生していることが解ります。 特に、羅網事故の60%以上は、天井網の上で発生したと考えられます。

羅網事故の発生場所と羅網鳥種

下のリストは、羅網事故の発生場所別に羅網鳥種をまとめたものです。

羅網事故の発生場所と羅網鳥種の間に、明瞭な関連性があることがわかります。

羅網場所別の羅網鳥種 一覧

羅網事故の発生場所と羅網鳥種の関連性

羅網場所別に鳥種を見ていくと、以下の点に気づきます。

これが、事故原因解明のヒントとなると思われます。

  • レンコンを食害すると考えられる野鳥(オオバン、カモ類)のほとんどは、天井網の上もしくは下で羅網している。
  • 天井網の上では、オオバンやコガモなど、比較的小型な水鳥が羅網している。
  • 天井網の下では、マガモやカルガモなど中・大型のカモ類が多く羅網している。
  • 直置き・被せ網では、レンコンを食害するとは考えられない鳥種が被害鳥となっている。