羅網事故の発生場所
2023年10月10日
霞ケ浦周辺のハス田における羅網事故の発生場所
本プロジェクトが霞ケ浦周辺の圃場で撮影した羅網現場写真、およびインターネット上で公開されている野鳥の羅網写真・動画等を広く収集し、事故状況が明瞭に記録された102点のサンプルについて、羅網事故の発生場所を、個別・詳細に分析しました。
羅網事故の約80%は、天井網の上もしくは下で発生
霞ケ浦周辺のハス田における羅網事故の発生場所について、本プロジェクトの調査結果を以下に示します。
羅網事故の85%が、天井網の上もしくは下で発生していることが解ります。 特に、羅網事故の60%以上は、天井網の上で発生したと考えられます。
羅網事故の発生場所と羅網鳥種
下のリストは、羅網事故の発生場所別に羅網鳥種をまとめたものです。
羅網事故の発生場所と羅網鳥種の間に、明瞭な関連性があることがわかります。
羅網事故の発生場所と羅網鳥種の関連性
羅網場所別に鳥種を見ていくと、以下の点に気づきます。
これが、事故原因解明のヒントとなると思われます。
- レンコンを食害すると考えられる野鳥(オオバン、カモ類)のほとんどは、天井網の上もしくは下で羅網している。
- 天井網の上では、オオバンやコガモなど、比較的小型な水鳥が羅網している。
- 天井網の下では、マガモやカルガモなど中・大型のカモ類が多く羅網している。
- 直置き・被せ網では、レンコンを食害するとは考えられない鳥種が被害鳥となっている。